5歳の娘と夜の上賀茂神社にホタルを見に行った。
時期的に遅いのか数匹しか発見できなかったが、その光の何と綺麗なこと!闇の中を、実にゆっくり、柔らかく、優しくスーッと流れていく。娘も大喜びで、その光を追っかけている。
「わー見てみて、こっちにもいる!」
「わー、ホタルさんが団扇にとまった、すごいよ見てみて、かわいい〜!」
こんなに娘が喜ぶなんて、とても嬉しかった。もっともっとこんな経験をさせてやりたいと思った。闇にかすかに浮かぶ娘の嬉しそうな顔を見ながら、なぜかノスタルジックな気分になっていた。日が暮れても虫を取って遊んだ、自分の幼い頃のこと。暗闇で嗅ぐ川や土の香り、とても懐かしい思いがこみ上げてきた。
はるか幼い自分への旅、道案内は紛れもなく、柔らかく優しく光るホタルであった。 
4月より大阪転勤で京都に戻った。
東京に住んでる時は、京都の良さを再確認し、戻りたいっていつも思ってたけれど、いざ帰ってみると、何か寂しくてしょうがない。
気の合う仕事仲間に会えないせいもあるが、何だろう、東京って街の魅力は。。。NYを旅して戻ってきた時と似ている。TVで東京の街が映ってたりすると、なぜかとても切なくなる。下町風情も、川も、海も、風も、緑の公園も、大繁華街も、美味しい魚も、芸術の香りも。。。
2年間、とうもありがとう、東京!