7/16祇園祭宵山にて
何年振りかな、娘と宵山に出かけた。今回出かけることには特別の意味があった。東京に居た昨年、深川の祭りに魅せられ、わが京都の祭りももっと知りたい、と思っていたからである。そういう目で祭りに臨んだせいか、新たな感動をたくさん受けた。

鉾に上ったのは予想外の行動だった。
娘の「どうしても登りたい!」がなければ、上には登ってなかったはずだ。
ハシゴのような急な木の階段をゆっくりと登りながら、自分が京都に戻ってきたことを実感した。自分がこの街に生まれ育った偶然と、これからのこの街での暮らしを思い、なぜか気持ちが高まった。

鉾の内部はとても居心地がよかった。
屋根裏の古い絵やお囃子道具、歴史を経た木や床の色や質感にとても癒される。下から見上げるのと、鉾内から外を見るのでは、全然違う。
娘はお囃子太鼓の前が大変気に入ったようで、離れようとしない。
高い位置からの黄昏時の街の表情はとても印象深く、雨上がりの通りの様子や、民家から漏れる灯り、街人の声、すべて素晴らしいと思った。
360度、今はすべての京都の景色を受け入れよう、そんな気持ちになった。ホントに登ってよかった。娘に心から礼を言った。

京都人として、特有の伝統を尊重し、誇りを持って後世に伝えたい、と思う気持ちはとても貴重である。
自分がそういう気持ちで、わが伝統に目を向けて生きてゆくこと、そのことは、本当に幸せなことだと思った。それを教えてくれたのは宵山と娘である。ありがとう。

コメント

nophoto
小西あつ子
2006年7月27日7:57

京都を離れると京都の偉大さ感じますね
私も老後は京都で優雅に暮らしたいと思っています
そういえば宵山は数え切れないくらい行ってますが、鉾に登ったことはないですね
機会があったら登ってみます

Deep south
Deep south
2006年7月29日3:28

コメントありがとう!
僕も宵山や宵々山、何度も行ってますが、感じ方や楽しみ方は昔とは変わってきた気がします。お祭り自体は変わってないはずなのに、自分自身が変化してきたからかな。
老後の話はまだ早い気がしますが(笑)、気持ちは良くわかります。同感です。